ドローンを手にしたら、少しでも減価償却したいですよね。
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 以前、Pix4Dなるアプリの存在を知り、興味津々だったのをふと思い出しました。

 Bebop飛ばしておフランスの自由の女神をあらゆる方向から撮影。それらをアプリにかけて3Dモデリング化するというもの。ムービーでもおわかり頂けると思いますが、撮影は手動。アプリに流し込むのも手動でした。つまり、撮影データ量が半端ないくらいになると、めっちゃ大変。地道な作業を要求されていました。
 それが、いつの間にかシームレスに行えるようになりました!

 先ずはスマホアプリ、Pix4DCaptureを使用します。iOS版とAndroid版があります。
リンク:https://pix4d.com/product/pix4dcapture/
 インストールし起動するとアカウントの作成等があります。画面の指示にしたがってアカウントを作成しましょう。
 起動するとこんな画面。
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  左からポリゴン(2D)、グリッド(2D)、ダブルブリッド(3D)、サーキュラー(3D)、フリーフライト(熟練向け)となっています。
 どうやらポリゴンは測定したいエリアが不整形地の場合向け、グリッドは整形地の場合向け。ダブルグリッドはより精密というか立体が多い地形向け、サーキュラーは先の動画みたいな造物の3D測量向け、そしてフリーフライトはなんでもござれ的な。

 最初試しにと、MavicProを使ってダブルブリッドで近くの広場を測量させてみました。そう、WayPoint飛行でオートパイロットなんです。画面の指示にしたがってStartさせると、ブインブイン!といつものアーム動作から自動でテイク・オフ。そのまま真上に上昇し、設定した高さ(50m)まで上昇。そして最初の測量ポイントまで水平移動。その後ラインにそって自動航行。全てのポイントを撮影し終わるとRTH。地上1.5mあたりでホバリングしっぱなしになるので、手動でランディングさせました。飛行時間は10分足らず。
 スマホの映像は撮影中はMap表示でFPV映像等は無く、操縦者の位置、 機体の位置と向き、撮影ポイントがわかるようになっていました。何かあった際の中断(Abord)ボタンもあり、「やっべ!」ってなったらそれを押せば中断も出来るようです。
 一通り撮影が終わり、RTHモードに入ると同時に、機体からアプリへ写真が転送されはじめます。転送が終わるまで機体の電源は切らないように、だそうです。

 転送が終わったら今度はCloudを利用してサーバーに写真群をアップロードします。自分はモバイル通信でそんなのやられたらたまったもんじゃないんで帰宅してからWi-Fiでネットに接続しアップロードしました。
 128枚ものjpeg。
 スマホアプリ画面右上にリンクボタンがあり、それをタップすることで、任意のメールアドレスに設定ファイル(?)が送付されるようになっています。多分それを元にしてPCアプリで3D測量データを展開するんでしょう。
 クラウドにアップロードが完了すると、Pix4Dからメールが届きます。内容は「あとだいたい1時間40分ほどでモデルデータ出来上がるから待っててね。出来たらまたメールすっからよ!」ってな感じのもの。
 で、待つこと3時間。出来上がったよメールが来ました。リンクをクリックしてサイトにジャンプすると…。モデリング失敗です。がっちゃぐっちゃな映像のみ。1日目はこれにて終了orz

 2日目。そう、このアプリはどうやら試用期間が14日間あるようで、それ以後は有料サービスになるっぽいです。金額は後述します。
 今度は店の上空をグリッド(2D)で挑んでみました。
  飛行時間は5分少々。ドローンがせっせと撮影しているのをただ下からぼけーっと眺めるだけの簡単なお仕事。さぞや私の顔は間抜けだったと思います。
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 記念すべき2回目の測量終了画面。この時はクラウドにアップロードしている最中のものです。

 で、メールで「40分くらいで出来上がるから。出来上がったらまたメールすっからよ」と。あ、勿論英語です。

 待つこと40分…

 メール到着。スマホからリンク飛んでみました。
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 おっ!?今度は上手く行った模様!!
 拡大してみるとかなり精密に、しかもMapと連動した正確な位置に写真映像が。
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 右のアイコンは矢印が移動とかそんなの。もちろん2本指スワイプで向きを変えたりも出来ます。
 定規アイコンは始点、終点で距離を表示させます。アンカーはもうおわかりですね、ポイントを指定させます。
 右下のはデータの中心まで一発移動と、拡大、縮小です。

 このように屋根の端から端までの見附距離が一発で出せます。これは瓦屋根の拾い出しにかなり役に立ちます!
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 衛星写真の上に落とし込む表示も可能。GoogleMap頑張れよ!
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 多分これはサーモグラフィー的な!?
 太陽光パネルの不具合を探す際に役立ちそうですね。パネルの劣化や配線不具合などによりホットスポット(あっちのアレじゃないですから誤解されぬように)なる、温度が著しく高くなる箇所が出るらしく、そこを検知出来れば不良箇所発見がしやすくなるそうです。
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 そして3D表示はいかがなものかと右のタブの3Dをタップ!
 …。
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 そうですか。失敗してるんですか…。

 更に2時間後。帰宅したので今度はMacにて、ブラウザ(Safari)からリンクへジャンプしてみました。そして3Dをクリック!

 でました!
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 基本上から見た映像を元におこしているわけですから、軒裏とかすんごい事になってますw これは時空の歪みなのか!?
 でもなんか凄く未来感かんじました!


 ブラウザでの3D画面では2Dにあった定規とか無いんですね。地上から軒先までの高さとか、これで確認出来たら神アプリなのに…。

 で、率直な感想ですが、これ、測量士のお仕事を奪っちゃいそうですね。地積測量と言えば、自分の知る限りでは最低でも2人の人間が必要。一人はトランシットや光波測量機をセット、操作しなきゃならなくて、もう一人は測量棒もって測量点で待ち構える。基準点から始まって、測量棒が見える範囲での測点の位置計測の繰り返しを行って、控えた数値を元にPCというかCADで展開。どうでしょう。上のエリアを測量してねってなった場合の測定作業は半日くらい掛かっちゃいそうです。んで、データを流し込むのにやっぱ半日くらい(最近はもっと良いのがあるでしょうからひょっとしたら小一時間で済むかも)?
 それがたった5分の飛行と、1〜2時間のデータコンバート待ち(実作業ではない)で出来ちゃうんだからヤバいです。

 しかもこれ、操縦技術不要です。オートパイロット。障害物確認だの、危険予知だの、アプリの操作だの、なんか小一時間くらいレクチャーしてもらえば、小学生でも可能なんじゃないでしょうか…。

 まさかとは思いますが、コレにも変な資格認定制度とかやっちゃってないでしょうねこの業界!?

 ただ、1回目に思いっきり失敗しているので、それが不安要素ですね。失敗している原因も不明ですし。もしも測量を請け負ったとして、それが何度も行ける(飛ばせる)とこじゃなくて、撮影終わって展開したら使い物にならなかったってなったら、被害は甚大です。果たしてアプリのバグなのか、自分が何かやらなきゃいけないことを忘れているのか。

 さて、素人でもここまで出来るわけですし、皆さんもイロイロ測ってみたい、3Dしてみたいなんて思われたかと思います。一応今回使用したPix4Dは有料なソリューションで、試用期間は14日間のようです。「購入」にはいくつかの形式があり、1ヶ月レンタル、1年レンタル、永久レンタル(?お買上げ?)、非営利目的な教育系向けライセンス等が用意されているようです。

 で、そのお値段は…
1ヶ月:320CHF
1年間:3200CHF
永久 :7900CHF

となっております。

「CHF」ってスイスフランだったんですね。何の事か最初わかりませんでしたw

 さあ!円換算してみましょうか!Google先生よろしくお願いします!
1ヶ月:320スイスフラン =
3.53769195 万円
1年間:3200スイスフラン =
35.3769195 万円
永久 :7900スイスフラン =
87.1860179 万円

 解散!!www